明治ののこぎり屋根工場は残せないか

谷中3丁目よみせ通り沿いに建つ5連の「のこぎり屋根」。
現在、この場所を事務所にする旭プロセス製版の会長から「解体やむなし」の連絡をいただいた。9月10日に解体が始まるという。

明治43年に建てられてから今日まで、震災や戦災やバブルの時代を乗り越えて、ずいぶん小さくなったけれど、町のど真ん中に残ったのこぎり屋根。これは北側の天窓からの自然採光を活かした三角屋根がノコギリ状に並ぶ典型的な近代織物工場です。

ここまで大切に使ってくださった持ち主に、「ありがとございました」と伝えたいけれど、嫌われてしまうかもしれないけれど、やっぱり、もう一度お願いに行きます。

明治のノコギリ屋根工場の調査記録・保存活用についてのお願い
 このたび、谷中3丁目よみせ通沿いに建つ御社の「ノコギリ屋根」の元工場の建物が取り壊される計画を伺いました。当有志の会では、これまで写真撮影や建物調査に折々ご協力を賜り、改めてお礼申し上げます。

 御社工場は、明治43年築の御社「千代田リボン製織」の一部で、北側の天窓からの自然採光を活かした三角屋根がノコギリ状に並ぶ典型的な近代織物工場です。よみせ通りに谷田川(藍染川)が流れていた頃、川沿いに多くの織物や染物工場が操業していた歴史を伝える地域の貴重な産業遺産です。

 現在ノコギリ屋根の工場は全国でも希少となっており、群馬県桐生市ではまちの文化遺産の要として積極的に保存活用が進められています。谷中の「ノコギリ屋根」も大事に使われ、東京に残る希少な歴史風景資産として多くの区民や来訪者にも親しまれてきました。

 土地建物はもちろん持ち主様が運用されるものですが、貴社工場は歴史的・文化的・景観的な地域の宝であり、文化資源としての価値の高いものです。解体の迫る今さらながらのお願いですが、現地保存・移築保存について下記の方法をご検討いただければ幸いです。

  1. 現地での保存活用:旭プロセス製版様の駐車場上屋として再生活用
  2. 敷地内移築活用:計画地内の施設の一部としての保全活用(曳屋等の方法をご提案いたします。)
  3. 外部への移築活用:谷中界隈の別の敷地での保存活用。(再生にむけた部材の解体保存を有志の会で手配いたします。)
  4. 博物館資料としての活用:江戸東京たてもの園などでの展示活用

 調査や保全活用、保存活用の計画については当会より台東区や町会、協賛者のご協力を集めてご提案します。地域内外の多くの方が谷中のノコギリ屋根の記憶をまちに活かすことを心より願っています。どうぞよろしくお願いいたします。
谷中のこぎり屋根工場実測調査(PDF)

谷中のノコギリ屋根を愛する有志の会
代表 山﨑範子
080-6670-0142

協力:谷根千工房、文京たてもの応援団、澁澤倉庫、NPOたいとう歴史都市研究会
調査協力:東京藝術大学大学院美術研究科保存修復建造物研究室、合同会社 もば建築文化研究所   

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