谷中ののこぎり屋根の下で織られていたのは細幅織物(リボン)でした。
広大な敷地の隅に、事務所に使っていた小屋があり、昨秋に小屋を解体した時に、古い書棚の中から100年を遡る織物・染色・養蚕等の資料が見つかりました。英語、独語、仏語、蘭語という洋書と、渡辺四郎氏の手書きのノート、リボンの見本帳です。
全容は2014年11月25日に緊急公開し、玉川寛治さんに解説をお願いしました。玉川さんの、「埋もれさせてはならない!」の声だけを支えに、文献調査チームを結成。ひと冬かけてリスト化した文献資料調査を、このたび、産業考古学会で発表することになりました。
写真は、廃棄を免れた資料の全容と11/25に行われた催し「谷中の織りものー100年前の資料を読み解く」の様子です。
産業考古学会 公式サイト http://jias.o.oo7.jp/
産業考古学会39回総会 2015年5月23日(土)~24日(日)
【第1日】総会・研究発表
2015年5月23日(土) 受付9:30
会場:東京農工大学科学博物館(JR中央線東小金井駅から徒歩15分)
10:00~11:00 総会
11:00~12:00 講演会 玉川寛治氏「(仮)最近の発見・動向から産業考古学の原点を考える」
12:00~13:00 昼食休憩
13:00~14:30 科学博物館見学(飯野孝治先生ご案内)
14:30~16:50 研究発表(各20分)
- 「東京台東区谷中の細幅織物(リボン)産業関連資料調査」(権上かおる、山﨑範子、真鍋雅信、吉田喜一)
- 「芸術家岡本太郎の遺産‐翼型屋根のアトリエ住居」
- 「(仮)富岡製糸場見学者の観光動向と絹産業遺産の保存・活性化のあり方」
- 「台湾における産業遺産を利用した地域マーケティングの一事例 ~雲林県西螺鎮における醤油産業の事例から~」
- 「上海・青島の紡績工場遺産の保全と利活用‐在華紡の事例を中心に」
- 「イコモス第18回国際会議のテーマ報告ISCに見る景観保存の思想と特徴」
- 「“文化的考古学”としての産業考古学の可能性についての試論‐産業遺産の真正性の変容に見る社会構造と時代性」
17:30~19:30 懇親会 東小金井駅周辺にて
【第2日】見学会 東京城北・城西地区の産業遺産を歩く
日時:2015年5月24日(日)9:00~16:00
集合:JR京浜東北線王子駅北口改札口を出て右手(東側)バスターミナル
見学先:軍用軽便線遺構-旧醸造試験場・旧鹿島紡績関係遺産-旧軍施設遺構-旧陸軍火薬廠遺構・圧磨機圧輪記念碑など。*全行程徒歩
◎参加費
総会・研究発表:登録費2,000円 学生1,000円 非会員3,000円(予稿集含む)、昼食1,000円、懇親会5,000円
見学会:2,000円(昼食各自)
◎申込み
4/22までに郵便振替表で送金。送金を持って申込み。送金後のキャンセルは予稿集をお送りし返金はしません。
口座番号:00170-1-418882
口座名:産業考古学会